
はじめに
JASRAC(日本音楽著作権協会)の会員になる、または信託契約をするとどんなメリットがあるのですか?と新人作家の子から質問されます。
確かにJASRACと直接契約しなくても、音楽出版社や作家事務所と契約していれば作家印税は入ってくる。
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それなら、煩わしい書類をたくさん用意して契約手続きをしたり、申込金や、年会費を払ってまで入会する意味ないんじゃないの?と思うのも当然。僕もずっとそう思って入会していませんでした。
- 信託契約する申込金として、
27,000円(税込み) - 会員になるには、
信託契約申込金:27,000円(税込)+入会金:25,000円+初年度会費:4,000円
よく分からないけどとりあえず入っておくかっ!と思うにしては高い。
ある程度実績があったり、活動している作家さんは、絶対にJASRACの会員になった方が、または信託契約した方がいいと思うなぁ。JASRACが個人的に好きかどうかは置いておいてね。作家事務所や出版社と特別な契約をしていない限り、おそらく今より多めの印税収入になるはずだから。 #作曲 #作詞 #楽曲提供
— 近藤薫✴︎音楽家✴︎ (@kondo_kaoru) 2018年7月5日
メリット
直接契約をすると、「演奏権」の使用料が直接支払われるのです。
著作権使用料は大きく分けてふたつあり、
- 「録音使用料」(CD、DVD、配信など)
- 「演奏使用料」(コンサート、カラオケなど)
というもの。
演奏料とは、コンサートやカラオケなどで楽曲が使われた場合の使用料のことです。
大抵の作家さんは、出版社や作家事務所とお仕事をする際に、マネージメント契約を交わしていると思います。契約を結ぶと、コンペ発注や作品管理をしてくれる代わりに、印税から20%とか、30%とかお支払いする事になります。もちろん管理してもらってるわけですし、マネージメント料をお支払いするのは当然だとは思うけど、正直、ちょっとだけ痛いなぁと感じる事がありますね(笑)
つまり、「JASRAC」と直接契約を結ぶと、「演奏使用料」がマネージメント料を引かれる事なく、直接自分の口座に振り込まれてくるのです。CD、DVDなどの「録音使用料」は、出版社、事務所経由でマネージメント料を引かれて入ってくることになりましたが、このCDが売れない時代!「演奏権」の方が金額が大きくなる可能性があります。
動画解説
JASRACに関しての解説動画です!音声だけでも理解頂けるよう作ってありますので、是非移動中でもお聞きください!
まとめ
いかがでしょうか?JASRACってなんか評判良くないし「直接契約する意味なんてあるのかなぁ」と思っている作家のみなさん!だいぶ損しているかもしれませんね。是非、重い腰を上げて、書類を揃えて、まず、「信託契約」を結びましょう。その後の「準会員」「正会員」は最初の段階では費用もかかるし、無理しなくても大丈夫です。
まず「信託契約」!!おススメです!
下記参考書、かなり分かりやすく書いてあるので、著作権に関して軽く勉強がしたい!という方は是非読んでみてください!そんな堅苦しい事考えずに良い曲が作れたらいいんだ!というアーティストなあなた!それも素敵ですが、後からでは遅いです。備えあれば憂いなし!です。