はじめに
こんにちは、音楽家の近藤薫(@kondo_kaoru)です。
アーティストや、クリエイターとして活動していたり、アーティストと呼ばれる人達と仕事をしていたりすると色々な現場に出くわします。
僕らのいるエンターテイメントのお仕事では、アーティストが作ったものをいかに膨らませて、もしくは、姿形を曲げず、限りなく透明に近い形で世の中に送り出し、ファンの皆様の笑顔に繋げるかというのが勝負だったりします。
唯一無二に向けて
アーティストが作り出すものは、唯一無二でなくてはならない。余程うまくやらないと二番煎じ的なのは嫌われる。とても難しい作業だけど、唯一無二の作品を作り出そう!というマインドは忘れてはいけない。
その「唯一無二」に向けて、アーティスト達の「こだわり」という名の攻防戦が日々繰り広げられている。
とてもいい事だと思う。普通の人が聴いたら、「そんな事、気になる?」というような事に一晩中、あーだこーだ言いあう。
ただ、忘れてはいけないのは、仕事として動き出している以上、ひとりでプロジェクトを動かしているわけじゃないということ。(趣味でやってる人は全然いいんだけどね)プロジェクトにはそれ相応の予算もあるし、〆切もある。
素敵なはずの「こだわり」が、一線を越えるとただの「わがまま」になってしまう事があります。
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例え話
①
スタジオでのレコーディングも無事全行程録り終えて、MIXして、さぁ、これからプロモーション、という段階で、
②
しっかりリハもやってセトリも段取りも全てスタッフに共有したライブ当日、会場にて。
などなど。
そりゃそうしたいなら応えてあげたいけどさ、いろんな人に迷惑がかかるじゃん。誰もが納得するビッグアーティストならまだしもだよ。
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まとめ
「こだわり」を持つことは素晴らしいです。バランスとって妥協してたら、たしかに良いものは作れません。ただ、スタッフに迷惑をかけてはいけません。スタッフはあなたを愛してるから、きっと応えてくれるかもしれませんが、あなたからの愛が感じられません。
上記に出したシチュエーションの2つは、よくよく考えて集中していれば、事前に共有出来ている事なのです。①のレコーディングだって、MIXして終了する前に、何度も確認するわけです。そこでラフな流し聞きしてるからそうなるんです。
どうしても気になってしまい、アーティストとして、何とかしたいと思ったら、こぼれたスタジオ代は自分で出すからもう一度作業をお願いしたい、と言うとか(気持ちだけでもね)。
完全に人任せのアーティストにはもちろん全く魅力はないけど、わがままはいけません。
そういうアーティストからはスタッフやお仕事が、少しづつ減っていく事でしょう。それでも、減っていく現象を自分のわがままとは気付かず、さらなるモンスターに変貌していくんだろうな。。
売れていないモンスター程見苦しいものはない。