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作詞作曲 コンペの心構え 楽曲提供への道

筆者
こんにちは、音楽家の近藤薫(@kondo_kaoru)です。

作家

作家デビューしたのが35歳の頃だったかな。フリーの作家としての処女作は、確か「テニスの王子様」の主人公「越前リョーマ(CV:皆川純子)」君のキャラクターソング「風に乗っかって」でした。事務所に所属してたころに、お笑い芸人の「ドランクドラゴン」さんとか、「アンジャッシュ」さんの企画ソングも書いたことはあったけどね。

それまではアーティスト活動一本で自分が歌う為の楽曲だけを作っていた。作家デビューして少しづつ楽曲が採用され始めた時はとにかく毎日スタジオに籠って、寝るのも惜しんで書いてました。

コンペのお話を頂くと締め切りに合わせて自分の他業務もリスケして制作作業。ほんとコンペが生活の中心になっていた。

コンペ(competition)とは?
複数の曲を集め選考して楽曲を決定する事。

コンペに出して楽曲が決定するなんて「宝くじを当てるようなもの」と表現した業界関係者がいました。

募集アーティストによっての規模の違いはあれど、確かに決定するのは至難の業かもしれません。

作家
「すごく良い曲!」
作家
「これは絶対採用になる!」

と思って気合い入れて出しても、何の音沙汰のない時もありますし、逆にそんな意気込まず、思い付きで書いて出したものに採用の連絡を頂くことも少なくありません。

駆け出しのころはとにかく結果が気になったね。どう思われていて、今楽曲がどういう状況なのか!?連絡がなくそのコンペで決まったであろう曲が世の中で流れ出したら変に落ち込んでました。どうして不採用だったんだろう。。。と、暫くしょんぼりとしてましたね、今思えば。

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コンペの心構え

1.採用、不採用は神のみが知る。とにかく作曲(作詞)を楽しめ!

採用されるかなんて、担当者のイメージと合致したかしなかったかだけなので、曲がダメだったわけじゃないと思って、いろいろなお題に向かって制作できる事を楽しんだ方がいいです。

ただ、曲自体にパワーがあれば、担当者のイメージと違ったとしてもキープのお声はかかったりするけどね。

例えば、自分が売れてないシンガーソングライターだとしたなら自分の曲をリリースしても、あまりたくさんの人には聴いてもらえないよね。だけど、コンペというのはメーカーの担当者や時には大プロデューサーが直で自分の曲を聴いてくれるわけだ!

その先にはもっとたくさんの人の耳に届けられるかもしれない!これはものすごくテンションが上がる!と、そんな風に考えてコンペという発表の場を妄想膨らませつつ楽しんだ方がいい。

2.提出した楽曲に未練は残すな!

コンペというのは大抵、採用の時しか連絡がこない、不採用だとその後どうなってるかさえ連絡はなかったりする。

でも自分の作品だからやっぱりかわいい。連絡こないと、あの曲その後どうですか?と聞きたくなるけど、そういう問い合わせは結構担当者から嫌がられる場合が多い。

印象もあるしその後の為に、返ってきたらラッキーくらいの感じでその曲の事はしばらく忘れましょう。

3.締め切りギリギリに出すな!出来たら即、送信!

これは賛否あるけど、よく、早く完成したけど、締め切り寸前まで待って送るという人がいる。

それは直前まで手直ししたいという気持ちもあるかもしれないが、出来たら即提出した方が良いと思う。これは、作家事務所経由ではなく担当者直でやっている場合です。

なぜかというとやはり締め切り直前は曲数が集まるから、ゆっくり聴いてもらえない。逆に早く送られてくると、時間があればしっかり聴いてもらえる。

作家事務所経由で提出している人は、締め切りタイミングでマネージャーさんがまとめて担当者に送るので、あまり送るタイミングで効果の違いはないかもだけど。これは、実際、メーカーの窓口の人から聞いた話ですね。

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4.権利の事を少しでいいから学べ!

若い作家さんと話していると、当然、著作権とか、印税とか、JASRACというワードは聞いたことあるようなんだけど、「出版権」って何ですか?「原盤権」って何ですか?とかいう子が本当に多い。

もちろん知らなくてもクリエイティブになんの関係も、影響もないけど、産み出した楽曲達が、採用になった場合どうなっていくかとかある程度把握しておいた方がいいと思います。

5.作家だけで食べていこうと思うな!

これは気負いすぎるなという意味です。CDがミリオンセラーを連発していた時代と違います。

数曲コンペで勝って楽曲が世の中に流通したところで入ってくる印税は想像を絶する少なさだと思います。

例え、ミリオンセラー楽曲を手がけたって、次もそれをとれるとは限らないし、CD100万枚売れた時の印税も思うほど大きくないんですよ、ミリオン売った事ないけど(笑) CDの売り上げから入ってくるのは意外と少なく、その後のカラオケやらライブ映像とかの二次使用料が大きいのです。この話はまた今度。

まとめ

コンペに人生の全てをかけてやろうとかではなく、時間のある時に音楽そのものを楽しみながら参加する、というのがいいと思います。あくまで作家の話ね。アーティスト志望の子は全力で努力して臨んだほうがいいけど。

作家という仕事は近い将来、無くなりはしないけど、かなり減っていくはずだから。特に作曲家。なので、職業は?と聞かれたら、「作家と〇〇」みたいに、兼業するイメージで将来設計していった方がいいと思っています。

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ABOUT US
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KONDOKAORU.JP編集部
KONDOKAORU.JP編集部とは、音楽家 近藤薫の活動、また音楽業界の動きをを様々な角度から発信していく編集チーム。

【編集長 近藤薫プロフィール】1999年ポリドール(現ユニバーサルミュージック)より、メジャーデビュー。2002年バンド解散後ソロとして活動を始める。【主なソロ作品】「ハロー&グッバイ」「風に乗っかって」(「テニスの王子様」ED曲など関連作品)【楽曲提供】V6/AKB48/東方神起/テゴマス/Juice=Juice/℃-ute/アンジュルム/下野紘/DEEN/柏木由紀/マオfromSID/鈴村健一/松井恵理子/dela/太田克樹/ROSARIO+CROSS/dela/出口陽 など。