はじめに
僕は音楽作家としての活動が比較的多いのですが、いわゆるクレジットには、
- 作詞:近藤薫
- 作曲:近藤薫
と、書かせて頂いている。もちろん本名です。
時々、クレジットへ掲載する名義を、ペンネーム、いわゆる芸名にして活動されている人を見かける。というか、最近はそういう人の方が多いよね。
いつもそういう表記を見ると不思議に思う。
もちろん横文字や、あて字等にすると、パッと見、カッコいいし、雰囲気もいい。
ただ、僕は作家というのは、自分自身の名義がブランドとなり、ある意味社名、企画名として名を馳せていくことで、今後の仕事に広がりを持たせると考えています。
芸名を、例えば「abc123」という名前で活動するとしましょう。
もちろん、その「abc123」で、引退まで活動するならいいのだけど、作家としてはその名義でやりつつ、他の音楽仕事を本名にしたり、別名義にする事は、せっかく積み上げてきたプロフィールが使えない事になる。
使えなくはないが、ワンクッション、説明が必要だ。
過去の作業、実績が活かせないのは非常にもったいない。
芸名にする理由
芸名にしても仕方ない理由があるとすれば、
1.本業が別にあり差し支えがある
本業が音楽と関係なかったり、立場的に名前を出せない時は仕方ないよね。
2.チームでの制作だから個人名にしたくても出来ない
これも最近、コライトなんて言って共同制作チームなどで活動している人も多いから、出したくても出せないですね。
3.ペンネームに企業名等を使え、その方がインパクトがある
例えば【ケンタッキーフライドチキン】とかクレジットに書けるなら、インパクトがあるから、ペンネームにするメリットはあるのかも。
4.プロフィールに掲載したくない仕事
例えば、アダルト作品とか、自分に付いているスポンサー様の競合会社案件とか、自分のブランドイメージに影響を与えてしまうような仕事なら、あえて芸名を使うのもよいでしょう。
まとめ
僕の大好きな先生のひとりに作詞家、プロデューサーの秋元康さんがいます。秋元先生は、名前自体がブランドになってますよね。
ご自分の会社名(屋号かもしれませんが)まで、「秋元康事務所」とかになさっている。
名前がブランドになっているから、全てが一からの活動じゃない。さすがだなと思います。
秋元康先生の例は、大袈裟ですが、活動名義を、安易にいくつも作らない方が、活動の幅がを広げやすいと思っています。