Gabriel Tajeu (ガブリエル・タジュー) 最新作『Southern Skies』
先日、自社レーベルアーティストのインストアライブがあり横浜のタワーレコードに行った時のこと。
セッティング時や、物販時などスタッフにお仕事を任せ、よく店内の試聴コーナーで新しい音楽を聴き漁るんだけど、そこで偶然出逢った作品、
Gabriel Tajeu (ガブリエル・タジュー)の『Southern Skies』
完全に自分の趣味になってしまうが、アコースティックサウンドが大好きだから、アコギを抱えていて、セピア色だったりモノクロだったり淡い表情をしたジャケットには食らいついてしまう。それも顔も正面を向いていないほうが好き!(これには特に意味は無い。)
まさにこの作品のジャケットは、僕の視聴意欲を掻き立てるには十分すぎるほどのポテンシャルを持っていた。
しかも、帯に「ソウル盤ジョン・メイヤー待望の2nd」とか、「フォーキー・ロック・ソウル」とか書いてあるではないかっ。もはや聴かないわけがない!
(あれっ、関係ないけど、帯にアーティスト名って書いていいんだっけ??許諾とってるんだろうな、もちろん。規制厳しかったはず。)
そんなわけで期待も、不安も全く真っ白な状態でヘッドホンをかけて再生!
まず、1曲目
「Down to the Wire」
いきなり夏に逢いたくなるようなビートとサウンドが聴こえてくる。
クリーントーンのエレキと、オルガンのカッティングが心地よい。ギターのリバーブ感もいいね。
そこに想像していました!!といった感じでブラスが入ってくるのですが、これも溶けこみ具合が絶妙!
そして声!表現できない、温かく、尖っていない丸みのある声、ファルセットのかすれ具合もいいね。
ハイトーンを張らずに柔らかく出せるのってほんと素晴らしいと思います。
さて、視聴時は最後まで聴いていると他のお客さんに迷惑になるので、
1コーラスで次のトラックへ移っていく。
そんな中、
僕が、ハートを震わせたのは、3曲目
「That’s What I Want」
アコギのアルペジオも気持ちいい、シャッフルのハネ具合もいい感じ。
ずっと語り調で淡々といくと思いきや、後半のバンドイン!
んー、そのままいっても良かった気もするけど、聴き終えた時の満腹感はたまらない。
4曲目「Not My Place(Chances)」もいいですね。
こうくるのか、といったメロディメイクがにくい。
もうこの時点で購入を強く決意していました。
帰りの車中でずっとリピート。
第三京浜から観る景色と、サウンド、メロディ、声が本当にマッチしていました。
1曲目は夏を感じたけど、全体的には都会的な香りも漂う名作だ。
最後に大袈裟で、乱暴な例えですが、ジョン・メイヤーと、ジェイソン・ムラーズの、いいとこを浅く広くとった感じと言ったら怒られちゃうかな。
でも最高に素晴らしい作品でした。