「ROSARIO+CROSS(ロザリオクロス)」
「HELLO!未来」全曲解説
M1:HELLO!未来
静岡アイドルROSARIO+CROSS(ロザリオクロス)の4th Single(2017年1月30日発売)。2016年の秋頃、TOKAIグループ様からCM出演、CMソングのお話を頂きました。スケジュールがとてもタイトな時期だったので、書き下ろしじゃなく、3rd Singleでリリースしている既存曲「ラン!ラン!ラン!」でいきましょうか、という流れだったのですが、せっかくのお話ですし、何とか新曲でいきたいと思って書き下ろした楽曲です。なので、この業界ではよくある話なのですが、CMがオンエアされたタイミングではこの曲はサビしか存在しませんでした。
CM
作曲
サビしかないところから、リリースに向けてブラッシュアップしていったわけですが、この曲の最大の狙いはAメロなんです。サビが凄く分かりやすいキャッチーなものだったから、Aメロをメロディアスな展開に持っていくと可愛くなりすぎるなと思い、ひとつのコード進行のモチーフを作り、コード進行は同じなのにメロが展開していくという形を作りました。ただ、別に変わったことをやっているわけではなく、ベースのルート音がずっとステイしながら和音だけが変わっていくというポップスのド定番スタイル。甘い、ほろ苦い、力強い、繊細、などがうまく交わった曲になったんじゃないかなと思います。
振り付けもとてもキャッチーでいいですね。ダンスはロザリオクロスが得意とするところで、デビュー当時から振りも自分たちで考えているのですが、スキルフルな方向に走り過ぎず、観ていても飽きないものになったんじゃないかと思います。
歌詞のテーマ
「HELLO!未来」というタイトル通り、前に向かって進んでいくというシンプルなコンセプトですね。Aメロに、「君を泣かす そんなモンスター!一緒に退治!退治!」というフレーズがあるのですが、「退治してあげる!」ではなく「一緒に退治する!」というのがちょっと個人的にはポイントですね。「やってあげるよ」ではなく、「一緒に乗り越えていこう!という感じが、ロザリオクロスのキャラクターに合っているんじゃないかなと思います。
「HELLO!未来」 Music Video
(作詞:近藤薫 作曲:近藤薫 編曲:沢頭たかし)
◎Music Video 監督:ワタナベタイシ
M2:七転八倒の向こう側
曲調
ギターレスなピアノロックですね。一昔前のベン・フォールズファイブ的な攻め方かな。ベースもかなり歪ませて、エレキギターなしですが、重厚感と疾走感を出しています。アイドルとしてはちょっと異色かなと思ったんだけど、いわゆるアイドル王道ソングじゃない形の元気な曲を作りたかったんです。
歌詞のテーマ
歌詞のテーマは、OLさん(おそらく24.5歳かな)の日常。そういう意味では、メンバーのリアルではないのかもね。(高校生、大学生、二十歳のグループなので)ただ、ダンスや演技などを勉強してきた彼女たちです。ちょっとしたミュージカル的な演じる感が出せたらいいなと思って制作を進めました。リアルじゃない分、大袈裟に出来たのかも。とても楽しい賑やかな曲になりました。間奏で「もしもし〜」というガヤが入っていますが、これはスタジオで急遽思いついて、メンバーにアドリブでやってもらいました。OLさんになりきり「遠くの母親」「彼氏」「友達」「先輩、上司」などに電話している様。とくに練習をするわけでもなくレコーディング。個性もうまく散りばめられ、ロザリオクロスSHOWな感じの仕上がりになったと思っています。
「七転八倒の向こう側」 Music Video
(作詞:近藤薫 作曲:近藤薫 編曲:HASSE)
M3:SIX
ロザリオクロス、初のバラード曲。2016年10月、幼少時代から共に活動してきたメンバー、RIKOが卒業しました。6人から5人へ。これは、ダンスのフォーメーションや、歌割りの見直し、というレベル以上にメンバーとしては大変だったと思います。そんな状況、気持ちを歌に込めました。テーマはラブソングを越えた「家族愛」「友情」。ダンスだけじゃなく、唄への意識も高い彼女たちですが、この曲の歌唱には苦戦してましたね。ただ、苦戦していたのに、リハーサルスタジオに確認しにいったとき、高揚感、熱さ、張り詰めた感じが、もう少し欲しくて、その場で、最後サビをさらに半音転調させました。ただ、一生懸命さと、初々しさが、うまく交わって、音源としてはとても良いものが出来たと思います。きっと名曲!?です。(自画自賛)
(作詞:近藤薫 作曲:近藤薫 編曲:HASSE)
ジャケット
フライヤー
