はじめに
「好きな事をお仕事にしよう!」みたいな事をSNSで発信力を持つインフルエンサーの方達が口にしている。
それを受けて、学生やサラリーマンの方達は、そんな「好きな事でご飯が食べられる」という素敵な世界に憧れて、今の暮らしを壊し、新たな一歩を踏み出したり、踏み出す準備をしたり、踏み切れず、ただただ頭の中で妄想を広げたりしている。
デビュー当時
僕が音楽の世界にデビューしたのが、1999年。音楽界はとても華やかだった。CDバブル後半、小室哲哉さんの音楽がミリオンを連発して、Mr.Childrenやスピッツなどのバンドが脚光を浴びていた。
そんな中、僕のバンドは様々な幸運に巡り合い、メジャーデビューさせてもらった訳だけど、当時は地元(愛知県)の仲間からいろいろな声を頂いた。
純粋におめでとうの気持ちもたくさん届いたし、頑張れよ!のエールも届きました。
ただ、中には、
「ギター弾いて歌を歌って暮らせるなんて」
「楽して、楽しんで稼げるなんていいなぁ」
的な声も人伝てで届いた。
その頃はがむしゃらだったし、そんな声に耳を傾ける余裕もなく働いていた。
解散後
バンドが解散して、ソロになって事務所を辞めた時、またまたいろいろな声が聞こえた。
ソロになって自力でインターネットラジオみたいな事を始めた時、
とも言われました(笑)
今みたいにネットで発信するのが、普通じゃなかったから余計にそう映ったんだろう。
これ、大袈裟に言ってるわけじゃなく、本当にそんな事言われたんだよね。もちろん、悪気があったわけじゃないと思うけど、実際、全く別業界の人から届いた「嫌味まじりのエール」。
その後
それから数年間、作家活動したり、音楽スクールやレーベル立ち上げて、なんとか活動してきています。
やはり、音楽といういわゆる「娯楽」を仕事にしていると、外からは楽しんで、そして楽して仕事していると思われているようだ。
Tweet
だいたい、金稼ぎが苦手なクリエイターに限って、お金稼いでくれる人に対して「楽して儲けやがって」と言いだす。楽ならやってみろってーの!今も昔も「錬金術」には困難が伴うの!!
「自分の出来ないことに敬意を払わん奴」は、永久に「自分の欠点を補ってくれるパートナー」は得られませんわ。— バーバラ・アスカ (@barbara_asuka) 2018年10月7日
そもそも「営業」という職種がどれだけ過酷かはもう、知れ渡ってるじゃん。それなのに「楽して儲けて」とかいう発想がどこから出てくるのか全く意味不明。
ナニ?どっかに、楽してウハウハ儲けてる人がいて、貴殿はそれに搾取されてるとでも?
わしの知ってる「儲けてる人」はみんな人100倍働いとるわ— バーバラ・アスカ (@barbara_asuka) 2018年10月7日
そう。。。不思議なことに、「自分のできないこと」に敬意を払わない人は多い。「自分にできないことできるから、すごい」とは考えず、「自分はできないけど、あんたは楽にできるんだよね」という発想になぜなるのか。わしには全く理解できない。
— バーバラ・アスカ (@barbara_asuka) 2018年10月7日
まとめ
これ、まさにそうだよね。頑張った努力の果てにある希望。
夢を掴んだ人は、リスクを背負って、そこまで辿り着いたんだよね。失敗していたら、どん底の生活を送っていたかもしれない。
リスクも抱えず、チャレンジもせず、安全地帯に永住して、外で頑張っている人を茶化すとか考えられない。
君たちが羨んでいる人は、「君が、なんとなく就職して、親の持ち家で暮らして、ちょっと良い車に乗って、週末自由に遊んでいる時に、苦労した人」かもしれない。
音楽は確かに楽しいよ。でも音楽で仕事をする事は楽ではない!
「好きな事で仕事する」にはリスクは付きものという事を覚えておいてほしいな。
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