はじめに
音楽業界でお仕事をさせて頂くようになって約20年。いわゆる新人ではなく、ベテランとまではいかず、中堅どころなのかもしれない。
ミュージシャンやアーティスト、作家の後輩もたくさんできた。逆に先輩たちの姿をあまり見なくなった。(汗)
デビュー当時、現場で僕らの為に頭を下げてくれていた、レコード会社、メディアのアシスタントの子達が、結構な肩書で業界の椅子に座っていたりする。
そんな業界のデコボコな見晴らしの悪い景色の中で、少しでも長く、この大好きな音楽のお仕事をし続けたいと日々願っているのだが、自分の素でやり続けられる程のセンスも運もあるわけではないので、自分なりに日々、気を付けていることがある。
それが、Twitterにも書きましたがこれ。
【音楽業界で長生きする為に考えてる事】
①技術の向上
②音楽以外の事もインプット
③自分の担当楽器以外も学ぼう
④作業は昼型
⑤権利の事も勉強しよう
⑥「あの頃は良かった」と必要以上に主張する、もとレコード会社勤務、現在フリーランスのおじさんの話は簡単に信じない。⑦背伸びをしない。
— 近藤薫✴︎音楽家✴︎ (@kondo_kaoru) 2018年11月22日
音楽業界で長生きする為の七か条
①技術の向上
当然の事だね、いつになっても技術は磨き続けないと。立ち止まった瞬間に後輩に追い越され、居場所を失う。日々練習、生涯勉強です。
②音楽以外もインプット
もともと趣味だった音楽が仕事になってしまった為、毎日仕事ばかりになりがちだ。クリエイティブなお仕事なわけだし、映画観たり、本を読んだり、旅に出たり、恋をしたり、音楽以外の温度に触れないと良いものが作れないと思っています。
③自分の担当楽器以外も学ぼう
厳しい世界だから、自分の担当楽器だけずっと練習していても、隣に差を付けられない。一人何役も出来ることが、唯一無二に繋がるのだと思う。あと、制作にも生きるよね。他の楽器を知ることで、違うニュアンスの楽曲が出来たり、アンサンブルも作り出せる。必須!
SPONSORLINK
④作業は昼型
ミュージシャンは大抵夜型だ。朝日におやすみと言って床に就く。僕も30代まではこんな生活だった。ただ、健康を保つには規則正しい生活が絶対必要だ。これは40歳を越えると気付く。
それから以外に気付いていないが、クリエイターは夜仕事をして、昼間に寝ているが、世の中のレコード会社やクライアント様は昼間に働いている。なので、意外と重要な仕事案件の連絡が昼間にかかってきたりする。
昼に寝ているとチャンスを逃すかもしれない!若いうちから、昼作業に慣れておこう。
⑤権利の事も勉強しよう
意外とみんな知らない権利のお話し。原盤権、出版権、著作権、著作隣接権、ちゃんと勉強しておきたい。知らないと、ずる賢い大人たちに搾取されてしまいます。本当は、作った本人が一番分配されるものです。
ただ、その楽曲を売る、守る、管理するために動いてくれる、会社、団体があります。正しいお金の周り方を知っておきましょう。
⑥「あの頃は良かった」と必要以上に主張する、もとレコード会社勤務、現在フリーランスのおじさんの話は簡単に信じない。
音楽業界は日々変化しています。音楽メディアがCDから配信になったり、サブスクになったり、またレコーディング技術が向上して、昔出来なかったことが今では当たり前のように出来るようになりました。
「古き良き」はある意味素敵な事だけど、それに縛られていると音楽そのものは作れても、音楽ビジネスには乗り遅れてしまいます。頭でっかちなおじさんの意見はスルーしましょう。
⑦背伸びをしない
これも大事ですね。ようは、無理をしない。自分を大きく見せようとすると疲れてしまいます。こだわりやプライドは必要だけど、長続きしません。自分のままで、そのまま自分で、努力しながら進んでいきたいものです。
まとめ
音楽業界と言ってもひとくくりに出来ない時代です。天才じゃないならとことん考えて努力しないといけません。柔軟に、視野を広げて積み重ねていかないと、業界での居場所は無くなってしまいます。
今回の七か条以外にも、考えなくちゃいけないところはきっと多いはずです。
試行錯誤して、音楽業界にしがみついていきたいものですね