はじめに
音楽を生業にしております。
この世界に入って20年経ちました。
何とかいろいろな人の支えがあり、プロとして音楽だけで生活が出来ています。
バンドのボーカリストとして活動をスタートして、今は作詞作曲などの制作がメインのお仕事です。
僕が音楽を始めたのが中学生のころ。
高校になってバンドブームが訪れ、その波にわざとらしく乗っかりバンドを始めた。その当時は作曲なって出来なかったから、いわゆるカバーという形で、ライブ活動をしていました。
ZIGGY
それで、その当時どっぷりハマったのが、ロックバンド「ZIGGY(ジギー)」です。
ZIGGYは、ドラマ「同級生」の主題歌に起用され、大ヒットした「GLORIA」で有名なバンドだが、本当に素晴らしい曲がたくさんあるんです。
ボーカリストの森重樹一さんの書くメロディと、歌詞、歌唱力に惹かれまくって、よく部屋で大音量でCDかけて唄ってたなぁ。
今、自分が割とハイトーンで歌えるのは、森重さんの歌をコピーしていたからだと思う。森重さん、声、艶があって太いのに、普通に「Bb」「B」あたりまで使うからさ、凄まじい。上ハモとか聴いてると、「C」まで出すこともある。
「眠らない25時の街で」のサビの上ハモは、かなり良い声のトーンで出ている。難易度は高い!素晴らしい!
1992年にリリースされた通算7枚目のオリジナルアルバム「YELLOW POP」に収録された楽曲。
「YELLOW POP」の話が出たので、もう一曲。。
ZIGGYの代表曲のひとつでもある「午前0時のMERRY-GO-ROUND」という、ベースの戸城さんが書いた楽曲があるけど、これのサビの歌唱は本当に凄い。
メロディアスな曲で、難しそうに唄ってないから、さらっと聴いてしまうが、ただ声を張るだけじゃなく、少しハスキーに声を枯らした状態で音をキープさせている。音自体、「G(ソ)」の音だから、それほど高音ではないんだけど、連続して「G(ソ)」が続くので決して楽な歌唱ではないはず。
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救われた歌詞
そんな歌唱力に注目される森重さんですが、歌詞がまたいいんですよね。どちらかというと、日常をコンセプトにした、分かりやすい歌詞というより、知的な表現が散りばめられた芸術的で深いフレーズが多いと僕は思っています。早稲田大学の哲学科を出ているそうなので、それも納得。
どのフレーズも良いので、ここで心に響いたフレーズを出すのは難しいんだけどさ、今、自分も音楽を作って届ける仕事をしている立場で、本当にキュンとしたフレーズがあるのでご紹介。
(楽曲「HEAVEN AND HELL」より引用)
「奇跡さえもさじを投げそうな夜 凍えそうだけど音楽が舞い降りてきたんだぜ 信じられるかい」
「他にいっぱい良いのあるのに、なんでそれ?」という声も聞こえてきそうですが、この曲はいわゆるバンドサウンドで奏でられたver.と、アコースティックver.というのが出てます。
自分が「何故、音楽の仕事にしがみついてるんだろう?」と落ち込んでた時に、このアコースティックver.が流れてきて、強烈に救われたんだよね。
僕が大事にしている音楽は、本当に素晴らしいものなんだ、って改めて思ったんだよね。
なので、今でもこの曲のこのフレーズだけ、聴き直す瞬間もあるんです。
きっと誰もが、「この曲に救われた!慰められた!」みたいな曲ってあると思うんだけど、音楽って本当に美しく、暮らしに無くてはならないものだって思う。
一生大事にしていこうと、強く思わせてくれたフレーズです。
森重さん!ありがとうございました!
追記
実は、僕がやっていた「スィートショップ」というバンドと、「ZIGGY」が、ほんの少しの期間だけど同じレコード会社に所属してたことがあったんだよね。「トライエム」というレコード会社。その時、まさに担当者も一緒で、、、(これの方が奇跡!)
ただ、残念ながらご挨拶出来る機会はなかったんだけど、僕らのアルバムを森重さんに渡してくれたらしく、、、
それだけで狂喜乱舞した思い出があります(笑)
懐かしい。。森重さん、いつかご挨拶に伺います!!(声にすると実現する!というのを信じているやつですw)
本日紹介した、ZIGGYの曲は、聴き放題サービス「Apple Music」で聴いて頂けます。是非お持ちでない方は聴いてみてください!