
音楽のレベル競争、ひと昔前より落ち着いてきたけど、アイドルフェスとかで、前後のアイドルさんの楽曲の音圧のデカさに、あー、もうちょっと突っ込んでおけば良かったー、と落胆したりする。ダメだと思いながら次ライブで少しだけあげて、ライブ観てあげなきゃ良かったと後悔する。これの繰り返し。 https://t.co/lotHbXAEQg
— 近藤薫✴︎音楽家✴︎ (@kondo_kaoru) 2018年8月9日
終わる終わると言われて、結構経つな、音楽の音圧勝負、レベル競争。
【島崎貴光】マスタリングエンジニアさんと話すと、ほとんどの方が「マスタリングって本来しなくてもイイ作業なわけですよ」と笑って話す。あと少し捻じ込む何かという概念で仕事している。音圧勝負時代は終わったしハイレゾでもその時代のものを再処理して余白を作るようにもしているし、悩みどころ。
— 島崎貴光 (@ProjectRin) 2017年9月18日
これ、どういう意味かというと、単純に、大きな音で聴かせた方が印象良く聴こえるでしょ?といったものですね。そういう思考から、自分の音源を世の中に送り込む際に、とにかく音を大きく(音圧を大きく)してパッケージ化する事が一般的になった、なってしまった。殆どつぶれて歪んでいるとも言える。
これ、自分のアルバムとかであればよい。一定の音量で再生してもらって、後はそれを基準に曲が進行、流れていく。ただ、他のアーティストや制作者が作った楽曲と並べた時にその印象の違いが大きく出るといったものです。
- 音が小さい=地味に聴こえる
- 音が大きい=派手に聴こえる
絶対にそんな事はないんだけど、これはもはや心理戦とも言える。
例えば、テレビを観ていて、CMになった瞬間に音が大きくなって音量を慌てて下げたような経験はないだろうか?これはスポンサーであるCMの企業が意図的にこうしているものなんです。
ラジオのレギュラー番組を始めたときが前の番組がキムタクで後番組がドリカムだったんです。だから古い音楽を現代のレベル競争の中で作られた音楽と拮抗させなきゃならなくて。それでラジオの出力に見合うように自分でリマスタリングを始めたんですよ。#山下達郎
— yamatatsu_bot (@Yamatatsu__bot) 2018年8月11日
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人間の感覚だから、仕方ない事だけど、音圧をデカくすると、一聴勢いがあってインパクトを与えられているような感じがするのかもしれない。ただ、音楽には、起承転結があり、イントロからアウトロまで飽きさせない展開というものがあるのです。
穏やかに始まり、サビでガッツリ盛り上げる、落ちサビがあって、ラストサビ、クライマックスへの向かう。
これは音圧を上げだすと、コンプレッサー等を使って、音を圧縮していくので、小から大までの差がほとんどなくなってしまうんです。結果、とても無機質で、ぶっきらぼうな音楽に聴こえてしまう。
まとめ
こんな事は音楽の基本だし、誰もが分かっているのですが、一聴のインパクトを優先して、音圧を稼いでしまう。負のスパイラルにはいっていく。そしてつまらない音楽の量産。自分で自分の音楽に飽きてしまい、そして辞めてしまう。そんな感じになっていく人も少なくない。
偉そうなことを言っているが、僕も、楽曲コンペに出す際は、分かっていながらライバルに勝ちたい一心で、つまみを回している。そんなことを考えながら、今日も切磋琢磨している。
正解は何か!真の良い音楽とは何か!?
永遠の課題だ。
