TENIPURI FESTA2016
今年に2011年以来の待ちに待った待望の「テニスの王子様」の劇場版が公開されるということで今回、「テニスの王子様 全国大会編 OVA」のエンディングも担当し、越前リョーマの楽曲提供もしておられる近藤薫さんのインタビューも含め「テニスの王子様」の主人公、越前リョーマのキャラクターソング「風に乗っかって」の魅力をお話します。
「風に乗っかって」とは?
楽曲「風に乗っかって」は、漫画原作1999年から9年間の連載し現在も「新・テニスの王子様」を連載中、さらに今年には6年ぶりの劇場映画の公開を控えているアニメ『テニスの王子様』。主人公、越前リョーマのバースディ記念で2005年12月24日にリリースされた初のバースディアルバムに収録されているキャラクターソングです。原作者である許斐剛先生が歌、トークにゲスト参加している。
作詞・作曲・編曲はV6、郷ひろみ、東方神起、シドのマオ、AKB48、DEENに楽曲提供をし、「テニスの王子様」の『全国大会編 OVA』のエンディングテーマ曲も担当している「近藤薫」さんです。
なんと今回特別に、近藤薫氏にお話を聞ける機会を設けていただきインタビューをしてまいりました!
ーー本日はお忙しい中お時間を作ってくださりありがとうございます。『風に乗っかって』という曲はどういうイメージで作られたのか教えてください。
近藤薫(以下:近藤)「『さわやか』『青春』『清涼感』『胸キュン』がキーワードでした。」
ーー青春の要素が多い「テニスの王子様」そして、主人公の中学1年生の越前リョーマにとてもぴったりなテーマですね!「テニスの王子様」の曲を作る上で原作は読みましたか?
近藤「この曲を作るためにあえて深く読み込んだというのはありません。考え過ぎると違う方向にいってしまうことがあるから、それまでの印象のまま書き始めました。」
ーーなるほど、一番最初に読んだ時に感じた印象などを大事に書き始めたのですね!その当時の裏話とか教えていただけますか?
近藤「んー、キー設定が難しかったかも。キャラソン制作経験(当時)がそんなにあったわけじゃないから、キャラクターの越前リョーマ君の声を担当されてる皆川純子さんのキーに合わせるのか、越前リョーマくんのキーに合わせるべきなのかなど、考えましたね。今思えばキャラソンなんだからリョーマくんのキーに合わせるのが当然なんだろうけど、当時は試行錯誤したかも。スタッフの方達にいろいろ教えて頂きながら完成した記憶があります。」
ーーキーの設定の問題がとても難しかったのですね。今でもキャラクターソングを作る方たちの中での悩みのポイントでもあるかもしれませんね。キャラクターソングと、主題歌などの歌詞や曲を作る上で近藤さんの中で違いとかはあるのですか?
近藤「ありますね。主題歌はアーティストとして歌っても存在感のあるものにしたい、キャラソンは当然そのキャラクターがキャラクターとして歌った時に初めて生きる、そんなような事を考えます。」
ーー歌が、キャラクターによって生き歌によってキャラクターが生きる、本当に音楽の力は素晴らしい力を持っていますね。近藤さんはセルフカバーとしても歌われていますが、作った当時から考えて大きく変わったこととかありますか?
近藤「特にありません。唄う度に若返ることができます(笑)
昔の曲を唄うとき、
・その時の想いを今の想いに置き換えて表現する
・その時の自分に戻って唄い表現する
の2つに分かれるんだけど、この曲は後者だと思います。大人の邪念が入らないように。。。。」
近藤薫さん本当にお忙しい中時間をくださりありがとうございます!
キャラクター×近藤薫さんの力
「風に乗っかって」は越前リョーマの曲の中でどの曲を聴いたらいいですかという質問の中で、多くの方が上げるほど人気曲です。筆者は発売されてからもう数え切れないほど聞いていますが、いつ聞いても学生時代のぶつかっていた壁などを思い出します。
インタビューを通し、歌として歌われる前にキャラクターソングとしてキャラクターのことを深く思う音楽家の愛がファンの方達に届いたことにより今も愛されているのだと実感しました。
「テニスの王子様」という作品は決して勝利者する人たちだけが描かれているわけではありません。だからこそ、「風に乗っかって」のように目指していた形の破片を持って次へ向かう背中を押してくれる曲が12年経った今も愛され続けているのです。
今年公開される映画の前に、「風に乗っかって」を聴いたことがない方ぜひぜひ!聞いてみてください!